悲しいときは我慢しないで
「そんなことで泣くんじゃないの」
「男の子なんだから我慢しなさい」
そんな言葉を聞いて育った方は、特に昭和生まれの方には多いのではないでしょうか。
泣くことを我慢しなければいけないと思って、大人になった方もいるかもしれません。
もちろん、感情を我慢する場面もあります。
おもちゃを買ってもらえないときや、わがままを通したいときなど、子どもの頃から「我慢する練習」は必要です。
その練習がないまま大人になると、感情のコントロールが難しくなり、社会の中で苦しい思いをすることもあります。
でも――
悲しい気持ちは、我慢しないでほしいのです。
大好きな家族がいなくなった。
仲良しの友達が遠くに行ってしまった。
大切にしていた存在が消えてしまった。
そんなとき、悲しい気持ちを見ないふりして、心の奥にしまい込んでも、それは消えることなく、ずっとそこに残り続けます。
我慢を重ねていると、いつか心が耐えきれなくなって、知らず知らずのうちに体にも影響が出るかもしれません。
悲しみは、ちゃんと感じることで、少しずつ減っていきます。
自分に嘘をつかず、ごまかさず、しっかり向き合って、悲しい気持ちを感じてください。
泣いていいんです。
泣いてすっきりすること、ありますよね。
そしてまた悲しくなったら、また泣いて。
その繰り返しの中で、ふと「普通に息ができている」ことに気づく日が来るかもしれません。
いつか、笑顔が少しずつ増えていきますように。
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